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グリストラップの清掃を自分ですべきか、業者に依頼する方が良いのかを詳しく解説しています。
グリストラップの清掃方法も合わせて紹介しているので、セルフメンテナンスするときの参考にしてみてください。
グリストラップのバスケットは、生ごみが直接入るので早く汚れやすい部分です。
清掃をする際は第1槽にあるバスケットを取り出し、生ごみをかき出してからブラシでこすり洗いしてください。
網目の細かい部分に生ごみが付着しやすいので、入念に洗いましょう。
洗い終わった後は、アルミホイルを丸めて入れておくと、金属イオンが発生しぬめりを防ぐ効果が期待できます。
グリストラップの第2槽にある油脂や沈殿物を清掃するときは、すくいあげてキレイにしましょう。
柄の長いヒシャクなどはホームセンターや通販で安く手に入るので、用意しておくと掃除しやすくなります。
ただし、水分が切れず廃棄する量が増えてしまうため、水切りしたい場合はグリストラップ専用の清掃器がおすすめです。
油脂や沈殿物を取り除くのは2~3日に1回のペースで行うと、グリストラップ内に汚れがこびりつく量を減らせます。
第3槽にあるグリストラップのトラップを清掃するときは、排水管部分に油脂がこびりついています。
トラップのフタを外したら、内部の汚れをブラシでこすり洗いしましょう。トラップは定期的に洗っておくと、汚水が詰まるリスクを軽減できます。
フタを外すと臭気が上がってくるので、悪臭が漏れても問題ないように営業時間外に清掃する必要があります。
グリストラップの清掃に使う道具は、油の吸着シート・汚泥をすくいあげる棒・バスケット用の水切りネットの3点です。
グリストラップの清掃に使う道具を紹介しているので、清掃道具を買い揃える方はぜひご一読ください。
グリストラップの清掃に洗剤を使うのが正しいのか、下水に流すことを考えためらっている方も多いのではないでしょうか。
グリストラップの清掃に洗剤を使うかどうか、よく検討してほしい理由について紹介しています。
グリストラップの清掃がもっと楽になる、グリストラップ用の油吸着材を紹介しています。
また、グリストラップ用の油吸着材の特性・使用方法・効果についてまとめているので、使用するかどうかの判断材料にしてください。
頻繁に清掃が必要なグリストラップのごみは汚泥・廃油です。この中で汚泥は産業廃棄物として処理するように、法律で定められています。グリストラップのごみ処理は、バスケットに溜まる生ゴミとして処理しても良いものと、グリストラップに溜まる産業廃棄物として処理するものの2種類があります。このうち後者のグリストラップ内の油や汚泥は、産業廃棄物として適切に処理をしないと不法投棄となり、懲役刑や罰金刑が科されることがあります。
グリストラップからでるごみのうち1槽目のバスケットに溜まるものは、野菜くずや残飯といった生ごみや偶然入ってしまった袋など食品以外のものです。これらは一般廃棄物に当たりますので、家庭から出る生ごみと同じく通常の処理で構いません。
一方の2槽目に溜まる廃油や汚泥は産業廃棄物に該当します。さらに油の割合によって産業廃棄物の種類が分かれます。油分5%以上であれば廃油と汚泥の混合物で、油分5%未満であれば汚泥となります。これによって適切な処理が異なります。
産業廃棄物として処理されたかは、マニフェストという伝票により証明されます。これは米国の有害廃棄物管理制度を基にして1990年に導入されたもので、産業廃棄物の処理業者へ委託する場合に必要な伝票です。この制度は、1)産業廃棄物が適切に処理されたかの確認をし、2)産業廃棄物処理の流れを記録に残すこと、の2つを目的としており、業者に依頼して処理した産業廃棄物は、マニフェストによって管理されています。言い換えれば、清掃は自分でできても処理は許可業者に依頼しないと違法になってしまうということです。
このマニフェストを取得するには、全国の産業廃棄物協会から有償で入手することになります。マニフェストは電子版と紙版があり、このうち電子版は日本産業廃棄物処理振興センター(https://www.jwnet.or.jp/jwnet/index.html)から取得が可能です。
産業廃棄物は、生活環境の保全と公衆衛生の向上を目的とした廃棄物の処理及び清掃に関する法律で定められており、これらの処理を一般ゴミとして処理してしまうと、不法投棄になり処罰の対象となります。最悪の場合は、懲役刑や罰金刑に科されることもあり、廃業に追い込まれることもあるでしょう。
不法投棄や無資格で営業している業者だと知りながら依頼した場合は、個人で5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金が、法人では3億円以下の罰金が科されます。不法投棄の罰則は厳しいものですから、必要な部分で費用をケチらず、きちんとした資格のある専門業者に依頼するほうが望ましいと言えます。
マニフェストが発行されないと処理の証明ができないために、結果的には自分でグリストラップを清掃しても最後の運搬と処理は業者に依頼することになります。グリストラップ内の油や汚泥は産業廃棄物ですから、法律も守るためにも資格を保持した専門業者に委託する必要があります。
また、店舗の経営者やスタッフが仕事の合間に清掃することも可能ですが、やはりグリストラップ清掃のプロではないために、清掃方法も十分でないことがあるでしょう。清掃にばかり時間や手間がかかっては、経営や運営そのものに影響して本末転倒です。
ですから処理に費用が必要であるなら、手間のかかる清掃と処理のどちらも依頼できる業者にお願いした方が、その分手間が省けますし、清掃もプロレベルでやってくれることでしょう。
グリストラップの清掃を業者に依頼するメリットは多くあります。専用のバキュームカーなど清掃に必要な専門道具や技術・経験があります。店舗スタッフや経営者への負担も軽減できます。ただし、運搬と処理には産業廃棄物処理の資格を要しますから、きちんとした業者でないとトラブルにもなりかねません。
清掃業者の中には無許可で清掃と処理を行っている会社もあります。このような会社に依頼すると、作業は完了しても不法投棄と同じで法律違反になってしまいますから、騙されないように必ず確認してから依頼をしましょう。
グリストラップは清掃したごみを産業廃棄物として処理しないと違法になってしまいます。
行政の許可を受けずに激安価格で清掃・廃棄を行っている企業もありますので注意しましょう。
このサイトでは、各清掃業者の「産業廃棄物収集運搬許可番号」の取得有無もご紹介していますので業者選びの参考にしてみてください。
産業廃棄物 収集 運搬許可番号 |
清掃料金の 目安 |
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アイエスジー | 〇
(優良) 第13-00-057319号 |
19,000円
程度 250L |
タカヤマ | 〇
(優良) 第13-00-000351号 |
28,000円~
200L |
東京設備 | 〇
第13-00-015269号 |
記載なし |
▼選定基準
グリストラップ清掃業者20社のうち、当サイトで重要だとしている電子マニフェスト対応の記載している会社かつ、契約書の交付に関する記載がある3社(2021年3月31日調査時点)